ー第1章ー

ヨガについての説明は、もはや不要なほど、その認知度は高さを増すばかりです。
そのような中、人々にとってヨガとは、どのような目的で行われ、
どのような効果があると捉えられているでしょうか?

美しくなる、健康になる、ストレス解消、ライフスタイル向上など、
巷では様々な効果が挙げられ、実際にそれらを体感している人も多いかと思います。

これは、間違いではありません。
しかし、本来のヨガとは決して、そのようなもののためだけに行うのではないのです。

ヨガとは、サンスクリット語で「統合」を意味する言葉。

日頃、私たちは誰が決めたのかわからないような様式、道徳観、先入観によって、
「こうあるべき」という思考でがんじがらめになっています。
そして、それらをもとに、常に自分や人や出来事を判断して生きています。
たとえ自覚はなくとも、誰しもが無意識的に、今この瞬間も。

そのままでは、自分らしさを見失い、虚構の信念に従うような生き方をしながら、
一生を終えてしまいます。

ヨガは、このような状態から脱却し、本質と、真理と、叡智と、すなわち愛と、
文字どおり「統合」を果たすためのツールです。

足りないものを補うためではなく、余分なものを削ぎ落とし、人として本来あるべき姿に還ること。
何にも支配されずに、自由に、豊かに、その人のもつ輝きを最大限に解き放って生きること。
それが、ヨガの目的です。

それにもかかわらず、皮肉なことにヨガをすることで、
かえって本質とかけ離れてしまう場合があります。

これほどヨガが普及して、多くの人に親しまれるようになることは、
健康について、幸せについて、愛や平和について考える人が増えるという、
とても大きな恩恵があるのと同時に、そこに潜む落とし穴というものに
落ちてしまう人も、増えていくのが現状です。

第2章へ続く>>